マトリックス組織は組織構造の一つ。職能別組織や製品別組織、種類の違う二つの組織体制を併存させる組織構造のこと。
異なる二種類の組織は互いに独立せず、兼務のスタッフを通じて連携する。
マトリックス組織は二つのメリットを享受でき、片方の組織が単独で存在する場合のデメリット打ち消すことができる。指揮命令系統や責任・権限の所在が複雑で運用が難しい。
組織形態の欠点は、組織の独立性が高まり、組織間の連携や協業、組織を超えた全社的な観点でのリソース配分の適正化が困難になることなどがあげられる。
職能別組織は、各部門にPL責任がない中進むと、情報共有が進まず全社的な課題の共有も進まないことがある。
製品別組織は、お互いの顧客情報の共有が行われなかった結果、拡販の機会を捉えそびれ、全社的な観点での機会損失が発生する可能性がある。
PL責任を持つ事業部と、各事業部の連携を担う事業部、プロジェクトチームを組み合わせて単一の組織形態の欠点を補うのが基本的な考え方。
製品別事業部がそれぞれの製品のPLを持ちつつ、特定業界向けに営業から開発までを横串組織で見るといったケースが存在する。
日々イノベーションが起こっており、メーカーとサプライヤーの共同開発が一般的な自動車業界向けに、こうした横串組織を導入することで様々なソリューションを提案しようという動きが起こっている。
マトリックス組織を運用するには、権限・責任の所在を明確化すると同時に、縦串組織と横串組織が連携するための仕組みづくりが必要になる。
一定の権限を持つスタッフやネットワークの広いスタッフを中心に人材を当てていくことが有効。

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